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高齢者歯科

Elderly dental

わたなべ歯科クリニックからのお知らせ

健康で長生きするために ~ 高齢者歯科 ~

「健康高齢者」という言葉をご存じですか? これは歯や身体のさまざまな箇所の健康を保ち、いきいきと元気に自立して暮らしている高齢者のことをいいます。高齢化社会である現在、多くの方がただ長生きするのではなく、いつまでも自分の歯で食事をして元気に暮らしたいと願っているのではないでしょうか。

健康高齢者を目指すには、自分の歯や身体の健康に関心を持つことが大切です。唐津市の歯医者「わたなべ歯科クリニック」の高齢者歯科では、年齢を重ねた方のお口の状態に合った診療をご提供することで健康を維持していただきたいと考えています。こちらでは、高齢者歯科についてくわしくご紹介します。

自分で咬むことの大切さ

「咬む」ということは、食事をきちんととり、体内の細胞をつくるもととなる栄養素を取り込むためにとても大切な行為です。また、顎の骨や筋肉を鍛えたり血液の循環を促したりするほか、脳へ刺激を与えりことで認知症やうつ病の予防にもつながります。さらにだ液の分泌も促され、免疫力を向上させる効果も期待できるのです。

つまり自分の歯で咬むことは、年を重ねても健康でいるために、とても重要なことなのです。

年齢に伴う口腔内環境の変化

人は年齢を重ねると、運動能力や記憶力、また免疫力などが低下して、身体にさまざまな変化が生まれます。もちろん口腔内環境も変化します。その代表的なものが歯の本数です。

このグラフからわかるように成人期には28本あった歯が、70代には12本、さらに80代には7本と減っています。歯は20本残っていれば食事ができるといわれていることを考えると、10本前後では足りないといえます。これでは、食べることに支障をきたし、低栄養状態を招きかねません。

また、お口の中では歯の本数だけでなく残っている歯の状態にも変化が生まれます。長年の咀しゃくや誤った歯みがきによって歯は摩耗し、形状自体が変わっています。この変化によって歯並びは乱れ、顎の動き、さらには咀しゃくにまで影響を与えてしまうのです。

高齢者の口腔内環境の特徴

高齢者の口腔内環境は、若い方とは違う特徴があります。

【特徴 1】
治療の痕・入れ歯が多い
むし歯治療を重ねてきたことによる、詰め物や被せ物などが多く見られ、入れ歯の方も多くなります。
【特徴 2】
むし歯や歯周病、粘膜疾患が多い
高齢者の方は、歯ぐきが下がった歯根の部分や、詰め物・被せ物の中にむし歯ができている傾向があります。また歯周病や口内炎、入れ歯が当たることでできる腫瘍なども見られます。
【特徴 3】
自浄作用が十分でない
本来、お口に備わっているだ液によってお口の汚れを洗い流す「自浄作用」が、運動障害やまひなどによって働かなくなっている方が多くなります。
【特徴 4】
食べ物が残りやすい
高齢の方の食事である「きざみ食」や「ペースト食」は、食べカスや粘り気がお口の中に残りやすくなります。さらに自浄作用が働かなくなることで口腔内環境が悪化し、むし歯や歯周病を悪化させてしまいます。
【特徴 5】
食べ物が残りやすい
だ液の分泌量は、加齢によって減少するのに加え、内服液の副作用でもさらに減少することがあります。そのため口腔内は乾きやすくなり、咬む、飲み込む、しゃべるといった行為がしにくくなるほか、入れ歯を入れたときに痛むこともあります。

口腔内機能の低下のサイン

口腔内機能の低下は、日常における次のようなサインから気づくことができます。

  • 階段は手すりや壁を伝ってのぼる
  • この1年間で転んだことがある
  • 6ヶ月の間で体重が2~3kg以上減った
  • 1日3食規則正しく食べていない
  • 半年前より硬い物が食べにくくなった
  • お茶や汁物でむせることがある
  • 口が渇くようになった
  • 昨年より外出の回数が減った
  • 「何度も同じことを聞く」と「物忘れがある」といわれることがある
  • わけもなく疲れたような感じがある

このようなサインが見られる場合、口腔内機能が低下しているかもしれません。一度当院までご相談ください。

歯と身体の健康の関係

歯の健康は、お口だけの問題ではなく、身体の健康と密接に関係しています。歯の治療を行うことで、身体にも次のような効果が得られることがあります。

糖尿病の症状が改善される

歯周病と糖尿病は深い関係にあり、互いの発症や進行を誘発することがわかっています。そのため歯周病治療を行うことで、糖尿病の症状が改善されることがあるのです。

心臓の病気を防ぐ

歯周病菌が血液に入り込むと、血栓ができやすくなって心筋梗塞や狭心症といった心臓の病気を招くことがあります。お口の治療をきちんと進めることで細菌を減らせれば、心臓の病気を防ぐことができるのです。

入れ歯の種類(保険と自費)

入れ歯には、保険が適用できるものと自費になるものがあります。その違いは次のとおりです。

保険診療の入れ歯

歯ぐきにあたる床の部分がレジン(歯科用プラスチック)でつくられています。床が分厚いため装着時に違和感があったり、壊れやすかったりします。その反面、修理が簡単で費用を抑えられるといった点がメリットです。

自費診療の入れ歯

床の部分が金属でつくられており、薄いため軽く、装着の違和感が軽減されます。金属は熱を伝えやすいため、食べ物の温度を感じられ、食事をおいしくとることができます。逆に修理がしにくく、費用が比較的高額になる点などがデメリットです。

入れ歯治療のメリット・デメリット

入れ歯治療には、以下のようなメリット・デメリットがあります。治療の際には、その両方を理解しておきましょう。

メリット ・手術が不要なため安全性が高い
・保険が適用でき、費用を抑えられる
・自費診療であれば、審美性・機能性ともに高性能な入れ歯をつくれる
・顎の骨の状態を問わず、治療ができる
・お手入れしやすい
など
デメリット ・咬む力はやや落ちる
・慣れるまで装着時に不快感がある
・保険適用の入れ歯は大量生産によってつくられるため、ピッタリは合わない
・合わない入れ歯をつくると、痛んだり外れたりすることがある
など

訪問診療

当院では寝たきりだったり、足が不自由だったりして歯科通院ができない高齢者の方に対し、ご自宅や病院、施設などに伺って歯科診療を行う「訪問診療」に対応しています。訪問診療では、口腔内環境のチェックやむし歯・歯周病の治療、また口腔ケアなどの予防処置といった、医院で行うのと変わらない診療が可能です。

ご自宅に通院が難しい高齢者がいる方、また施設の方など、当院までお気軽に訪問診療をご依頼ください。

~Quality of Life(クオリティ・オブ・ライフ)とは~

「Quality of Life(クオリティ・オブ・ライフ)」という言葉を聞いたことはありますか? 日本語に直訳すると「生活の質」を意味します。ただ長生きするのではなく、行きがいや幸せを感じながら充実して暮らせているかといった「生活の質」を問う言葉であり、いかにクオリティ・オブ・ライフを向上させるかということに目が向けられています。

お口の健康維持は、クオリティ・オブ・ライフの向上に大いにつながるものです。自分の歯でしっかり食事をし、毎日を楽しんで暮らしていけるよう、正しいお口のケアや定期健診の習慣を身につけましょう。

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